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『ぼくのなつやすみ』は、昭和の田舎の夏休みをひと月まるごと過ごす、ちょっと変わったゲームです。ただ、シリーズをまとめて調べようとすると「2とポータブル2は何が違うのか」「3はどの機種だったか」あたりで必ず混乱します。ナンバリングとリメイクが入り混じっているためです。
結論から書くと、シリーズは全6作品(ナンバリング本編4作+リメイク2作)で、最後の新作は2010年の『ポータブル2』。以降15年以上、完全新作は出ていません。そして2026年9月時点で、PS5・PS4のPlayStation Storeにはシリーズ作品が1本も並んでいません(後述のとおり実際に検索して確認しました)。つまり今から遊ぶには、当時の実機とソフトを用意する必要があります。
この記事では、開発元ミレニアムキッチンの公式サイトに載っている発売日をもとに全6作品を発売順に並べ、それぞれの機種・舞台の年代と地域・立ち位置を一覧表に整理します。あわせて「どれから遊ぶべきか」と「現行機での配信状況」もまとめました。
ぼくのなつやすみシリーズ全6作品一覧【発売順】
まず全体像です。発売日は開発元ミレニアムキッチンの公式サイト「作ったゲーム」ページの表記に合わせています。
| 作品名 | 機種 | 発売日 | 舞台(時代・地域) | 立ち位置 |
|---|---|---|---|---|
| ぼくのなつやすみ | PS | 2000年6月22日 | 1975年・北関東の町「月夜野」 | シリーズ第1作 |
| ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇 | PS2 | 2002年7月11日 | 1975年・伊豆半島の海辺の町 | 本編2作目 |
| ぼくのなつやすみ ポータブル「ムシムシ博士とてっぺん山の秘密!!」 | PSP | 2006年6月29日 | 第1作と同じ | 第1作のリメイク |
| ぼくのなつやすみ3 北国篇「小さなボクの大草原」 | PS3 | 2007年7月5日 | 1975年・北海道の町「花詩」 | 本編3作目 |
| ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団「ボクと秘密の地図」 | PSP | 2009年7月2日 | 1985年・瀬戸内海の島 | 本編4作目(最新のナンバリング) |
| ぼくのなつやすみ ポータブル2「ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!」 | PSP | 2010年6月24日 | 第2作と同じ | 第2作のリメイク |
表にすると、混乱しがちなポイントが2つはっきりします。
- 「ポータブル」「ポータブル2」は新作ではなくリメイク。それぞれ第1作・第2作をPSPで作り直したもので、番号が1つずれています。「ポータブル2」を3作目だと思って買うと、内容は『2』と同じ話です
- 時代設定が1975年で固定されていない。1〜3は1975年(昭和50年)ですが、『4』だけ10年進んで1985年(昭和60年)が舞台です。同じシリーズでも見える景色や小物がかなり変わります
なお本編のナンバリングは『4』で止まっており、シリーズ全体の累計出荷はおよそ180万本とされています。
6作品それぞれの違いを詳しく
『ぼくのなつやすみ』(PS・2000年6月22日)
すべての原点です。1975年の夏、北関東の町「月夜野」の親戚の家に預けられたボクが、8月1日から31日までのひと月を過ごします。虫取り・魚釣り・ラジオ体操といった「やること」はありますが、クリア条件らしいクリア条件はなく、毎晩つける絵日記がその日の記録になります。
グラフィックはPS世代の3Dなので、今の目で見ると当然古さはあります。ただ、背景が一枚絵ベースで描かれているため、絵として見たときの印象は今でも保っている作品です。
『ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』(PS2・2002年7月11日)
舞台が山あいの町から伊豆半島の海辺の町に変わり、素潜りや磯遊びなど「海」の要素が加わりました。シリーズで最も人気が高いと語られることが多いのがこの2作目です。PS2になったことで町の広さや人の多さが増え、1作目より賑やかな夏休みになっています。
ストーリーの導入や登場人物については、ぼくのなつやすみ2のあらすじをネタバレなしで解説した記事で詳しくまとめています。
『ぼくのなつやすみ ポータブル ムシムシ博士とてっぺん山の秘密!!』(PSP・2006年6月29日)
第1作をPSPでリメイクした作品です。単なる移植ではなく中身が増えており、たとえば登場する虫は64種類から128種類へと倍増しています。未発見の虫に「NEW」表示が付く、釣りの当たりが画面表示で分かるようになる(PSPには振動機能がないため)など、携帯機向けの調整も入りました。
「1作目を遊びたい」なら、内容量の面ではこちらが有利です。副題の「ムシムシ博士とてっぺん山の秘密!!」も、この版で追加された要素を指しています。
『ぼくのなつやすみ3 北国篇 小さなボクの大草原』(PS3・2007年7月5日)
舞台は1975年の北海道、架空の町「花詩」。シリーズで唯一のPS3作品で、据置機の性能を使った広い風景が特徴です。主人公は小学4年生の「ボクくん」で、声が付いているのもこの作品からの変化です。翌2008年7月3日には廉価版も発売されています。
ただし後述のとおり、3はダウンロード版が存在せずPS3のディスク版だけという事情があり、今から遊ぶ場合はいちばんハードルが高い1本になります。
『ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団 ボクと秘密の地図』(PSP・2009年7月2日)
ナンバリング最新作にして、シリーズで唯一時代設定が1985年の作品です。舞台は瀬戸内海に浮かぶ小さな島。副題のとおり「少年探偵団」というミステリー寄りの縦軸が用意されており、ただ夏を過ごすだけでなく、地図をたどって謎を追いかける遊びが加わっています。
発売時の価格はUMD版4,980円・ダウンロード版3,800円(いずれも税込)でした。シリーズの中で「1975年ではない夏」を体験できるのはこの1本だけなので、他作品を遊んだ人ほど印象が変わる作品です。
『ぼくのなつやすみ ポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』(PSP・2010年6月24日)
第2作のPSPリメイクで、シリーズで最も新しい作品です。こちらも増量幅が大きく、虫は201種類、収集要素の「王冠」は50種類に増えました。絵日記の文章バリエーションやシチュエーションも大幅に追加され、新エリアとして沈没船の探索が加わっています。いつでもセーブできる機能が入ったのも携帯機ならではの改善です。
この2010年6月24日以降、シリーズの完全新作は発表されていません。「ぼくなつ5はまだか」と検索する人が毎年夏に増えるのは、ここで止まっているためです。
どれから遊べばいい?目的別のおすすめ
ストーリーは作品ごとに独立しているので、発売順に遊ぶ必要はありません。主人公も舞台も毎回変わるため、どれから始めても話が分からなくなることはないです。そのうえで目的別に選ぶなら、次のようになります。
| こういう人は | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく原点を体験したい | ポータブル(PSP) | 第1作の内容に加え、虫が倍の128種類など追加要素が多い |
| 海の夏休みを過ごしたい | 2(PS2)/ポータブル2(PSP) | 素潜り・磯遊びなど海の遊びが中心。人気が高いのもこの系統 |
| いちばん物量のある1本がいい | ポータブル2(PSP) | 虫201種類・王冠50種類とシリーズ最大級。最後の新作でもある |
| 広い風景を大画面で見たい | 3(PS3) | 唯一の据置機HD世代。北海道の草原が舞台 |
| 謎解き・探偵ものが好き | 4(PSP) | 唯一1985年が舞台で、ミステリー寄りの縦軸がある |
迷ったらPSPの3本(ポータブル・4・ポータブル2)から選ぶのが現実的です。1台のPSPで3作品をカバーでき、リメイク2本は元の作品より内容が増えているためです。
【2026年9月調査】PS5・PS4では1本も配信されていない
「PS Plusに入れば遊べるのでは」と考える人は多いのですが、2026年9月5日時点では、シリーズのどの作品もPS5・PS4向けには配信されていません。実際にPlayStation Storeで確認した結果は次のとおりです。
- PlayStation Storeで「ぼくのなつやすみ」を検索 → 128件ヒットするが、シリーズ作品は1本も含まれない(部分一致の別タイトルのみ)
- 「ぼくのなつやすみポータブル」で検索しても結果は同じ
- PS Plusプレミアムの「クラシックスカタログ」対象作品は、ストア上で「プレミアム」というラベル付きで表示される(同じ検索結果内で他のPSP作品にこの表示を確認)。ぼくなつ作品にはそのラベルが付いた商品自体が存在しない
つまり、PS Plusのどのプランに加入しても、現状ぼくなつは遊べません。将来クラシックスカタログに追加される可能性は否定できませんが、少なくとも今の時点で「PS Plusに入れば遊べる」と考えて課金するのは避けたほうがいいです。
結果として、今から遊ぶ手段は当時の実機とソフトを用意することになります。機種別に整理すると次のとおりです。
| 遊びたい作品 | 必要な機種 | 備考 |
|---|---|---|
| ぼくのなつやすみ(第1作) | PS(PS2でも動作) | リメイクのポータブル版のほうが入手しやすい |
| 2 海の冒険篇 | PS2 | リメイクのポータブル2という選択肢もある |
| ポータブル/4/ポータブル2 | PSP | PSP1台で3作品をカバーできる。UMD版はPS Vitaでは使えない |
| 3 北国篇 | PS3 | ディスク版のみ。PS4・PS5にPS3の下位互換はない |
注意点として、PSPのUMD(ディスク)ソフトはPS Vitaでは遊べません。PS VitaにはUMDドライブが搭載されていないためです。「PSPのソフトを買ったのにVitaで動かなかった」というのはよくある失敗なので、中古のパッケージ版を狙うなら本体はPSPを選んでください。
🎮 『ぼくのなつやすみ』の価格・在庫をチェック
シリーズはいずれも生産が終了しているため、入手手段は中古が中心です。作品と機種の組み合わせで相場がかなり変わるので、ソフト単体と本体セットの両方を見比べてから決めるのが無難です。
なお、PS3本体・PS Vita本体から入るPlayStation Storeについては、本体を経由しないと在庫状況を確認できないため、本記事では判断していません。上記はあくまでPS5・PS4向けストアでの調査結果です。
Switchで「ぼくなつ的な夏休み」を遊びたい人へ
ここまで読んで「実機を用意するのは面倒だ」と感じた人も多いと思います。実際、いちばん多い検索が「Switch版は出ないのか」です。
結論だけ言うとシリーズのSwitch版は存在せず、発表もされていません。ただし、同じ作り手が関わった「実質的な後継作」がSwitchには複数あります。誰が作ったのか、どこがぼくなつと同じでどこが違うのかは、ぼくのなつやすみSwitch版が出ない理由と“実質ぼくなつ5”の正体で詳しく解説しています。実機を買う前に一度読んでおくと、遠回りせずに済むはずです。
また、シリーズを語るうえで外せない有名な話題として、第1作の「8月32日」があります。夏休みが終わらないという不具合の正体についてはぼくのなつやすみ8月32日とは?怖いバグの正体と発生条件にまとめました。
ぼくのなつやすみシリーズに関するよくある質問
Q1. シリーズは全部で何作ありますか?
全6作品です。内訳はナンバリング本編が4作(1・2・3・4)、リメイクが2作(ポータブル・ポータブル2)となります。
Q2. 発売順に遊ぶ必要はありますか?
ありません。作品ごとに主人公も舞台も入れ替わり、話も独立しているので、どれから始めても問題ありません。
Q3. いちばん新しい作品はどれですか?
2010年6月24日発売の『ぼくのなつやすみ ポータブル2』です。ただしこれは第2作のリメイクなので、完全新作としては2009年の『4』が最後になります。
Q4. 「2」と「ポータブル2」はどう違いますか?
同じ物語です。ポータブル2はPSP向けのリメイクで、虫が201種類・王冠50種類に増え、沈没船の探索エリアや絵日記のバリエーション追加、いつでもセーブなどが加わっています。内容量を優先するならポータブル2、PS2の画面で遊びたいなら2という選び方になります。
Q5. PS Plusプレミアムに入れば遊べますか?
2026年9月時点では遊べません。PlayStation Storeを検索してもシリーズ作品が1本もヒットせず、クラシックスカタログにも収録されていないためです。
まとめ
- シリーズは全6作品。本編4作(1・2・3・4)+リメイク2作(ポータブル・ポータブル2)
- 「ポータブル」は1のリメイク、「ポータブル2」は2のリメイク。番号と作品順が一致しないのが混乱の原因
- 時代設定は1〜3が1975年、4だけ1985年
- 完全新作は2009年の『4』が最後。2010年のポータブル2以降、新作の発表はない
- PS5・PS4では1本も配信されていない(2026年9月5日にPlayStation Storeで確認)。遊ぶには実機とソフトが必要
- 1台で3作品を遊べるPSPが、今から始めるならいちばん効率がいい
15年以上新作が出ていないシリーズですが、そのぶん「あの夏をもう一度」と探す人は毎年夏になると増えます。Switchで近い体験を探している場合は、Switch版が出ない理由と代わりになる作品をまとめた記事もあわせてどうぞ。

コメント
コメント一覧 (3件)
[…] 機種選びの注意:PSPの3本(ポータブル・4・ポータブル2)は1台のPSPでまとめて遊べるので、これから始めるならPSPがいちばん効率的です。ただしPSPのUMD(ディスク)ソフトはPS Vitaでは遊べません(VitaにUMDドライブがないため)。中古のパッケージ版を狙うなら本体はPSPを選んでください。各作品の舞台や違いはぼくのなつやすみシリーズ全6作品まとめで一覧にしています。 […]
[…] なお『2』はPSPでリメイクされた『ぼくのなつやすみ ポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』もあり、そちらは虫が201種類に増えるなど内容が拡張されています。シリーズ全6作品の機種・発売日・舞台の違いはぼくのなつやすみシリーズ全6作品まとめで一覧にしているので、他の作品と比べたい場合はあわせてどうぞ。 […]
[…] ちなみに「8月32日」が知られているのはシリーズ第1作(PS版)の話です。シリーズは全部で6作品あり、作品ごとに舞台の年代も地域も変わります。ぼくのなつやすみシリーズ全6作品まとめで発売順に整理しているので、どの作品の話なのか整理したいときに参照してください。 […]